痛みと不安

ぎっくり腰や肩の脱臼をしたことがある方によくみられることで、

「あ、やばい、また痛くなりそう」

「この角度は怖い(肩が抜けそうで)」

という日常生活での不安を感じることがあります。

一度、ぎっくり腰や脱臼などをやってしまうと、良くなっているにも関わらずに、こういった感情がつきまとってしまいます。

そうすると、その不安や恐れがあることで身体が反応してしまい、緊張感が生まれてまた症状を繰り返すことに。

身体が反応するというのがポイントです。

ぎっくり腰であれば、以前ぎっくり腰になった時と同じような姿勢を撮った時に、脳がその時のことを記憶しているので、脳内ではぎっくり腰になった時の状況と似ていると認識します。

そうすると、同じことを繰り返したくないから、ぎっくり腰にならないようにしようとする身体のメカニズムが働き、筋肉が緊張します。

それで「やばい」という感情が出てきます。

何度も言っていますが、感覚が先に出るから感情が湧きます。

脱臼も同じで、脱臼した時の状況を脳が覚えているので、同じような位置に腕を上げたときに、脳がそれを思い出し、身体が緊張状態になり「やばい、また抜けるかもしれない」という感情が出てきます。

でも、実際はぎっくり腰になった時や脱臼した時とは違う状況のことがほとんどです。

それなのに脳は、一度やってしまうと防衛反応が働いてしまいそういった反応が起こります。

これがなかなか厄介なわけです。

身体が反応してしまうので、感情が出てくる。

感情が出てくるということは、日常生活をしていても常に不安や恐れを感じながら生活をすることになってしまい、ストレスが積み重なってしまいます。

できることならこのパターンから脱却したほうが身体に負担もないし、ストレスに感じることも少なくなります。

しかもぎっくり腰や脱臼を繰り返せば繰り返すほど、不安や怖さを感じる頻度は高くなります。

常にぎっくり腰や脱臼しないように生活しているという感じでしょうか。

この状況というのはかなり自由が制限されていますよね。

なかなかこの不安や恐れを払拭できないから、それが続いてしまいます。

そして、この不安や恐れ、これをコントロールしようとするからうまくいきません。

感情をコントロールする、感情をマネジメントする。

どちらも聞こえはいいのですが、どちらもはっきり言いますが無理です。

コントロールもしくはマネジメントしようとした結果、今も悩まされているわけで。

悩まされていなければ、感情をコントロールする方法やマネジメントする方法というのにすでに興味はないはずです。

この投稿では何度も伝えていることですが、感情はコントロールできません。

マネジメントしようとしても失敗して、繰り返します。

そうやって失敗しても、どうにかして感情をコントロールする方法を探してしまうのですが、そもそも感情をコントロールするのは無理なんだと理解してください。

そこからがスタートです。

感情が沸き起こる前に必ず身体には何かしらの感覚が湧き起こります。

その感覚があるから感情が出てきます。

必ずこの順番で例外はありません。

アプローチするべきは、感情ではなくて身体の感覚です。

心拍数が上がってドキドキするから、「ヤバイ!!」と感じ、肩が緊張するから、不安を感じます。

なので、この感覚を感じなくすることで感情が起こらなくなります。

椅子から立ち上がる時や、寝相を変えるたり、体勢を変えるたびに「ギックリ腰になるんじゃないか?」という不安感がある人にセッションをしたら、その場でその怖さが無くなり、体勢を変えることができるようになりました。

たった10分ほどで。

感情はコントロールはできないけど、不要な感情は無くしたほうがいいですよ。

そのほうが身体には負担がないですからね。

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