プラシーボ効果とは、偽薬を薬と信じさせて飲ませることによって、薬と同じ効果が得られるということです。これは全員に同じ効果が得られるものではないでしょうが、信じるということが、身体に影響を及ぼすということです。
プラシーボ効果についての面白い実験がありましたのでご紹介させていただきます。
■膝関節の手術の何が患者の苦痛を和らげるのか?
2002年「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」という医学雑誌に掲載された研究の結果です。
膝関節の手術の何が患者の苦痛を和らげるのか?
ということをテーマに研究が行われたようです。
患者を3つのグループに分けました。
1傷んだ膝軟を削る
2膝関節を洗浄し、炎症反応を引き起こすと考えられる物質を除去
3偽の手術を行う
3の補足です。
患者に麻酔をかけ、標準的な手術と同じように3箇所で切開を行い、本物の手術の時と同じようにふるまい、しゃべる内容も同じ。食塩水を流し、膝を洗浄するときの音を再現し、切開した部分を縫合した。
どのグループでも術後のリハビリを行ったそうです。
結果は、、、
1・2のグループはもちろん改善し、
3のグループも1・2と同程度の治療効果がみられたそうです。
この研究の結果の結論は、
「外科技術は患者の役にたっていなかった、
膝関節炎の手術の成功は、全てプラシーボ効果によるものだった。」
ということです。
ちなみに偽の手術を受けた人は、2年間全く気付かなかったそうです。
■心の状況が身体に影響を与える
この研究の結果から分かることは、
いかに心の状況が身体に影響を与えるのか、
ということです。
もし、患者さんに最初から全て包み隠さずにこの実験を行っていたら、
結果はどうなっていたでしょうか…?
偽の手術を行われた方は、おそらく何の効果もなかったでしょう。。
そう考えてみると、プラシーボ効果というのは凄いですよね。
ボディートークの施術に関して、
「プラシーボでしょ?」
と言われたり、
「信じてないと効かないの?」
ということを言われることがあります。
このことに関する個人的な意見としては、
ボディートーク自体がどうこうというよりも、
施術者としてクライアントに信用してもらえるような人間かどうか、
ということにつきるのかなと思います。
そうなれるように精進します。